霊長類学の窓
昨日、新聞を読んでいて、目に止まった文章を読んで、思わず泣きました。
昨年の娘のがんばりを思い出したのと、自分の身の周りにいる、やさしくて善良なのに、いろいろ苦しんでいる(それでもがんばっている)人達が、幸せに生きられる世の中になってほしいなぁ…と最近よく考えているからです。
あと、ここのところ続いていた暗い気分の中、私が生きていることに意味があるのだろうかと考えたこともあったからかもしれません。
全文を引用したいと思います。
三谷雅純准教授の霊長類学の窓 8
いじめられているあなたへ
あなたは、まじめな、疑うことを知らない人でしょう。そんなあなたがいじめられるようになりました。理由は特にあるとも思えません。
あなたは、いじめた人とちょっと似た人とすれ違うだけで、脈が早くなり、口がきけなくなることを、わたしは知っています。あなたは叫びたくても叫べないのでしょう。
そんな時は、自分をたまらなくみすぼらしく感じるでしょう。でも本当にみすぼらしいのは、気ばらしであなたをいじめた人たちです。あなたがいじめられていると知りながら、見て見ぬふりをした人たちです。
こっそりといいことを教えてあげましょう。つらい時には、つらい場所になど行かなくていいのです。社会のルールは、あなたを苦しめるためにあるのではありません。本当は、あなたがのびのびと生活をし、希望をもって生きていくためにこそあるのです。
苦しい時には立ち止まり、深呼吸をしてみましょう。一回でたりなければ、二回でも、三回でもいいのです。いそぐことはありません。そして、ふだんは目にもとめなかった道ばたの木や草を、ゆっくりと見てみましょう。
わたしが住む町のかたすみには、木イチゴが咲いています。白い、思ったよりも大きな花です。もうすぐすっぱい実をつけるでしょう。あなたをいじめた人たちは、そんなことも知らないのです。思いつきもしないのです。
たとえ何と言われたとしても、生きているだけで迷惑をする人間などいないのです。その人のトゲのあることばは、口先だけの思いつきです。ただの思いつきを深刻に受け止めてはいけません。そのことを、もう一度思い出して下さい。
誰かのために生きるのではありません。あなたは、この広い宇宙のなかで、たったひとりの、またとない存在なのです。
死んではいけない
2008年6月10日(火)の毎日新聞より引用。
三谷雅純准教授は、兵庫県立大学自然・環境科学研究所の准教授で、県立人と自然の博物館主任研究員をしておられます。
心理学の専門家が書かれたのではないというところが、より一層深い衝撃というか、感激というか、感動というか…、胸にズーンと届きました。
この、「霊長類学の窓」という連載に、これまで気付かず8回目になっていたので、バックナンバーがHPにないかなと思ったのですが、1回目だけ載っていました。
この1回目を読んで、さらにこの連載に興味がわきました。
毎週読むのはもちろんですが、書籍化されたら買いたいと思っています。
今日もお読みいただき、ありがとうございます。
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コメント
お久しぶりです。すばらしいメッセージを紹介してくださってありがとう。m(__)m このメッセージが、今必要としている人達に一人でも多く届くことを願います。自分が生きる意味を、周囲の目で自分自身を見つめた見方で考えると、ちっぽけに感じてしまうかもしれませんが、自分自身にとっての周囲をみるとまた違って見えますよね。首相も有名俳優も私にとってはエキストラや背景の模様だったり、知らねばそれでさえもなかったり、知らない人だけど笑顔に元気をもらえたり!(^^)! お互い影響しあっていると思います。働きさんは、お会いしたことが無くても、ブログを通じて私に刺激をあたえてくれますよ。晴れても雨でも美しい(^^♪
投稿: うどんの好きな牛どん | 2008/06/11 13:22
うどんの好きな牛どんさん、コメントありがとうございます。
( ^-^)_旦""
新聞を切り抜いて、何度も何度も読み、目につくところに置いています。特に最後の3行は、どんな理由であれ、今しんどい思いをしている人に届くといいなと思う文章です。
>働きさんは、お会いしたことが無くても、ブログを通じて私に刺激をあたえてくれますよ。
いつもそんな風に私を元気付けて下さって、本当にありがとうございます。
ブログを書いていると、自分の調子がよく把握できるので、これからも書いていこうと思います。読んで下さる方がいることに、いつも感謝しています。
投稿: はたらきざかり♪ | 2008/06/12 09:15